Yo-Yoテストの記録、何m伸びたら「本当に伸びた」?248研究の基準値集
Yo-Yoテストで選手の記録が40m伸びた。これは成長でしょうか、それとも誤差の範囲でしょうか。2018年のシステマティックレビューは、248研究・9,440名の結果をまとめ、テストごとの基準値を整理しました。サブエリートのサッカー選手では、YYIR1で約92〜138m(20mの往復で5〜7本分)の差があって、はじめて「意味のある変化」とみなせるとされています。
この研究は何を調べたか
Schmitzらによるシステマティックレビューです。2017年8月までに発表された研究から、16歳以上の健康な人がYo-Yo間欠性テストを行った結果を集め、テストの種類、競技、レベル、性別ごとに基準値(平均とパーセンタイル)を算出しました。
Yo-Yo間欠性回復テスト(YYIR)は、だんだん速くなるペースで20mの往復走を繰り返し、1往復ごとに10秒間の軽い回復(5mの往復)をはさむテストです。走れなくなるまで続け、走った距離で記録をつけます。
- YYIR1: 時速10kmから始まる。主に持久的な能力をみる
- YYIR2: 時速13kmから始まる。高強度の運動を繰り返す能力をみる
- YYIE1・YYIE2: 回復時間が5秒と短い「持久力テスト」版
分かったこと
- 248研究、9,440名のデータが分析されました
- 使われていたのは、YYIR1が57.7%、YYIR2が28.0%、YYIE2が11.4%、YYIE1が2.9%で、YYIR1が最も一般的でした
- 記録は性別、競技、競技レベルによって異なり、エリートの選手や、サッカーのように走る・止まるを繰り返す競技の選手ほど高い傾向でした
- サブエリートのサッカー選手のYYIR1では、約92〜138mの差が「意味のある変化」の目安とされました
- サブエリートでもトップレベル並みの記録を出す選手がいて、個人差が大きいことも示されました
現場でどう読むか
- 数十m程度の増減は、測定の誤差や日によるぶれの範囲かもしれません。1回の変化で一喜一憂しないことが大切です
- 自分のチームの記録を評価するときは、同じ種類のテスト、近い競技・レベル・性別の基準と比べる必要があります。YYIR1とYYIR2の記録は比べられません
- 個人差が大きいので、チーム平均だけでなく、選手ごとの推移を見るほうが実際の変化をとらえやすくなります
限界として、集めた研究ごとに対象やテストの条件が異なります。具体的な基準値は原典の図表で確認してください。また、16歳未満のデータは含まれていません。
アスコンでの活用
アスコンアプリでは、Yo-Yoテストのような体力測定の記録を選手ごとに残して、前回比、チーム内ランキング、A〜Sのグレードで確認できます。測定のたびに記録が並ぶので、「今回の伸びは、いつもの変動より大きいか」を選手ごとに確かめやすくなります。
まとめ
- Yo-Yoテストは種類によって測る能力が違う。最も使われているのはYYIR1(57.7%)
- 記録は競技・レベル・性別で異なり、個人差も大きい
- サブエリートのサッカー選手のYYIR1では、約92〜138mの差が「意味のある変化」の目安
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